妊娠中絶や誕生死、流産を通して 心の傷ついた方へ
グリーフケアとは… 死別の悲しみを抱えるご遺族をサポートすること
赤ちゃんのお葬式相談室は、妊娠中絶や死産、流産を経験した女性に対するグリーフケアを行う団体です。
NPO法人おとむらい牧師隊のプリネイタルロス・グリーフケア事業部という位置づけです。
現在、4名の女性がカウンセラーとして、電話やLINE、時には対面で依頼主に寄り添っています。
私たちの目的は、悲しみの中でもがいている人に寄り添うことです。
カウンセラーは全員プロテスタントのキリスト教信仰を持っていますが、利用者の信仰は問いません。
キリスト教の方でなくともご依頼は可能です。またキリスト教信仰を強要することもありませんのでご安心ください。
設立は2023年10月とまだ発足から日が浅いですが、各カウンセラーとも、当団体が立ち上がるはるか以前から
個人的にこの事柄を自分事として向き合ってきた歴史を持っており皆並々ならぬ強い気持ちで相談に乗っています。
赤ちゃんのお葬式相談室の思い
十分なグリーフケアを通して痛む心をつなぎ合わせることは、壊れた器を「金継ぎ」で修繕することに似ています。
「金継ぎ」とは、日本に古くからある伝統工芸の一つです。壊れてしまった陶磁器を拾い集め、上質な漆を用いて、ひとつひとつを丁寧につなぎ合わせていくのです。そして最後に優しい光を放つ金粉を施し、割れたはずの器を修復します。
金継ぎで修復された器は、その傷の故により美しい姿にかえられます。驚くべきことに、最初にその作品が生み出された時よりも、さらに高価な芸術作品だと見なされ、尊ばれるのです。
この世界にただ一人しかいなかった大切な赤ちゃんを失うとき、人の心は大きな悲しみ(グリーフ)に押しつぶされ、砕かれます。ばらばらになってしまった心のかけらを拾い集めることは、途方もなく長い道のりに感じられます。
しかし、私たちはその道を共に歩ませていただきたいと願っています。なぜならその悲しみは一人で抱えるにはあまりにも大きすぎるからです。
あたたかいケアを受ける中で、人の心は少しずつ癒され、回復に向かっていくことを私たちは信じています。割れてしまった心のピース(部分)を、共に拾い集めましょう。そして、そのひとつひとつを丁寧につなぎ合わせていきましょう。
私たちカウンセラーは悲しみの中にいるお一人お一人に、私たちのできる最善を尽くして寄り添いたいと願っています。